【沖縄は日本古来の精神を伝える島】

沖縄諸島は、資源が限られる小さな離島が集まるエリア。

江戸時代初期には薩摩の侵略を受けたものの、その後も日本と中国の二重支配のような状態で、かろうじて独立王国という立場を保ち続けました。

エメラルドグリーンの沖縄の海。

同時に東南アジアとの中継点でもあった為に、まさに食事や服装などの生活文化は「チャンプルー(インドネシア語で“ごちゃ混ぜ”)」です。

さらに大東亜戦争では、日本唯一の本土決戦の舞台となり、たくさんの一般市民が悲惨な死を遂げ、人々の故郷は焦土と化しました。

その後は27年の長きに渡り、アメリカの占領下に置かれる歴史を辿ります。

しかしそれでも沖縄は、今も古来の日本精神文化の原型が生活の中に残る日本唯一の地域です。

それは琉球民族の遺伝子がアイヌ人と同様、自然共生の文化の達人であった縄文人に非常に近いことから来ているのでしょう。

今回の琉球ハーブ塾で僕がもっとも伝えたかったのは、そんな自然共生とアニミズムが脈々と受け継がれた沖縄の精神文化・・

その背景にある自然と、植物文化を守る人の生き様です。

そしてそれは僕が口で伝えなくとも、ツアーで出会った沖縄の森と海、そしてもうすぐ90歳の2人のスーパーおばぁとの出会いの中で、おのずと伝わっていった様です。

一人目のおばぁは、沖縄一の伝統料理の達人、渡具知綾子さん。

沖縄一のユタであり、沖縄一の伝統料理名人であり、そして恐らく沖縄一元気な88歳の渡具知おばあとその長女の京子さん。12年のお付き合い、いつも家族のように迎えてくれます。

シマラッキョウにおばあ秘伝のハーブダレ、激うま!

綾子おばあの琉球伝統薬膳料理。スパムとか化学調味料とか一切使わずだよ! アヒルのナーチョラ汁、ンジャナバーの島豆腐和え、ハンダマーのお浸し、パパイヤの漬物、ベニイモご飯などなど!

沖縄でもっとも有名な神人“ユタ”でもあり、琉球の伝統を詳述した本を多く出版してもいます。

シャンとした背筋で自らオーナーの沖縄伝統料理店の厨房で鍋を振るい、厨房と私たちの間を行き来した挙句、皆の前で1時間のミニ講演!正にスーパーおばあです。

彼女はいつも、私たちに伝えます。

「沖縄の文化は自然との共生。そして人は“生かされている”ということを忘れてはならない。」

これから神秘の島、古宇利島のおばあ直伝の秘密のビーチへ向かいます。

綾子おばあは「一年に一度、足だけでも良いから沖縄の海につかりなさい。それで一年、元気に過ごせる」という・・それを皆に伝えました。

ガジュマルの気根に触れ、沖縄の植物の息吹を感じる。

もう一人のおばぁは、戦争を生き抜き、築200年の家と琉球ハーブが全てある庭を守り抜いてきた、大城静子さん。

樹木図鑑の第一人者で今回の講師の一人、林将之さんと大城おばあとニコリ!

10年以上に渡り毎年開催されてきた琉球ハーブ塾で、いつも一緒に出迎えてくれ、戦争体験を話してくれたおじいは、前回ツアー直後に天に召されました。

おばあは今は一人暮らし、だけど元気いっぱい!

おばあは心いっぱいで皆をもてなし、会話を楽しんでいた!

腰は痛いものの耳も記憶もハッキリ、今回も10年以上も前になる私との“奇跡の出会い”を、嬉しそうに語ってくれた。

美しく荘厳なおばあの伝統建築の家。

そして庭の島野菜と、手作りのカーサームーチーと琉球ハーブ茶で参加者25人をもてなしてくれました!

沖縄の太陽と伝統の石垣に囲まれた、緑が美しい庭での3時間の”ゆんたく”は、皆様にどれだけ幸せな時間をもたらしたでしょうか・・。

おばあの庭では琉球ハーブ取り放題!和ハーブ協会の料理担当のキウッティーは大満足!

植物を愛で、自然と共生し、大切に感謝しながら暮らす人たち。

彼や彼女たちは、例外なく自然体で本質的で、感謝とともに悠然と生きている。

本当の意味での“日本人の生き方の歴史”を体現する人たちとの出会いは、混とんとするこれからの“日本人の生き方の未来”を照らして、示唆してくれます。

古宇利島の海岸植物たち。説明しているのは和のコショウの葉。

そのお膳立てをするのが、私の、そして和ハーブ協会の使命。

沖縄はもう桜は散り際です。沖縄唯一の桜は「カンヒザクラ」。

ツアーの詳細は今回は書きませんが、たくさんの写真の皆様の笑顔、自然と太陽の素晴らしさから感じ取って下さい。

また秋にやるよー(#^^#)

日没!

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